最後までお読みいただきありがとうございます。 じつはこの「EDEN-その雨の向こうがわ-」、大分昔のお話。 サイト掲載に当たり、それとなく読み返していたのですが、いやはや懐かしい。 これを書いたの、まだ学生の時だったんだよなぁ……としみじみ思っていました。 この後書きから逆算すると……ン年前? いや、まだ手の指で足ります。 作中に登場する「夢幻図書館」「無限博物館」そして、ランダとロッドの双子姉弟。 彼らには、ひとことで言うとわたしの夢と願いが詰まっています。 忘れられることは、わたしはとても怖いと思います。 民俗学的な話をすると、人は死後33年たつと、 その魂は祖霊たちと同化をしていよいよ「個」が失われるらしいのです……。 (死後33年で、生前のその人を知っていた人もほぼご臨終しているからという実情も関係しているとかいないとか) ――忘れない、忘れたい、忘れたくない、忘れられたくない、忘れさせたい。 「忘れる」ということ自体、とても自然に起こってしまうことなのです。 「私を絶対に忘れないで」とだれがどんなに願っても、 死後時間が経てばその人と直接かかわったひとはいなくなってしまうし、 直接のかかわりがあったとしても、その誰かと共有したすべての時間を覚えているはずもなく。 「それでもね……」と願わずにはいられない。 この二人の姉弟のような存在が、どこかに存在をしていたら、 もしかしたら時をこえて、結ばれる記憶や縁や絆が、あるのもしれないですね……。 そんな話も書いてみたいのです。 ありがとうございました! さて、今回は弟のロッドくんと彼に恋するレムリアちゃんのお話を書いたのだから、 次はランダ姉さん、あなたですよ。 なになに…… 拒否権? 黙秘権? そんなもの、著者権限で一切与えません。